賃金 2022 10 9

書名 どうすれば日本人の賃金は上がるのか
著者 野口 悠紀雄  日経プレミアシリーズ

「このままではG7は陥落か」
 日本の賃金は韓国に抜かれたと言われます。
さらに為替レートによりますが、
G7を構成する主要国の賃金の5割から7割程度と言われます。
 また、一人当たりのGDPも、
韓国に抜かれる可能性があります。
 それどころか、急激な円安によって、
将来的には東南アジア諸国にも抜かれる可能性があります。
 この原因は、この20年間、
日本はデフレで経済成長がなかったのに対して、
諸外国は経済の規模が数倍になった国があります。
賃金も連動して数倍になったでしょう。
 私が考えるのは、もうひとつの原因として、
日本特有の終身雇用制があると思います。
 若い時は給料が安くても、
中高年になると給料が上がるという仕組みです。
 ところが、デフレや不景気によって、
中高年になっても給料が上がらないどころか、
リストラの危機もありました。
 もちろん、企業間の過当競争もあるかと思います。
ひとつの分野に複数の企業があって、
値引き合戦に明け暮れた結果、営業利益率が低い。
営業利益率が低ければ給料は上がらない。
 外国では、ひとつの分野にひとつの企業という業界が
多いと思っています。
これで諸外国との競争に打ち勝っていく。
 日本の場合は国内競争が激しくて、
外国企業と競争する余力がない。
 いずれにせよ、日本の賃金については、
多くの人が多方面から分析する必要があります。


















































































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